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さぬき味探訪

2016年4月21日更新

香川の食文化の神髄は、旬と文化と流通が織りなす力強い食のバリエーションにあります。讃岐の郷土食を取り巻く生活や食材、文化を事象から掘り起こすことで、讃岐の食の素晴らしさを見つけてまいりたいと思います。

ソラマメとしょうゆ豆

讃岐の郷土料理の代表といえば「讃岐うどん」「しょうゆ豆」「てっぱい」とも言われます。中でも、しょうゆ豆は讃岐の土産物としても、日常食としても愛されています。讃岐の食生活において、ソラマメはどのような位置を占めるのでしょうか?

近代農業が導入される以前は、麦を育てる間でソラマメを栽培していました。豆類は空気中の窒素分を地中に取り込み、地力を上げてくれます。麦は地力をとても消耗する作物なので理にかなった農法と言えます。また、「農家では3~500㎡をソラマメの栽培に充て、一年間保存して食べる」という記述も残ることから、かなりの面積のソラマメが栽培されていたことが分かります。乾燥したソラマメは大切に保管され、一年を通して食材として利用されてきました。

ソラマメの重要性は統計にも残っており、1932年(昭和7年)の香川県統計書によると、当時のソラマメの栽培面積は1,888haとの記録があります。その頃、香川県の水稲作付面積が38,256haとありますので、水稲面積の5%にも及ぶことが分かります。また、農林水産省によると今日の全国のソラマメ作付面積が約2,800haであることから、当時は尋常ならざる量のソラマメが香川県内で生産されていたかが想像できます。

そして、収穫されたソラマメは様々な料理に姿を変えています。新豆と呼ばれる緑のソラマメは茹でて、押しぬきずしを彩ります。「だいず」とも呼ばれる乾燥豆は、炒り豆、煮豆だけでなく、味噌や餡、しょうゆ豆、そしてソラマメご飯へと姿を変えます。ソラマメの加工品のバリエーションの多さから、ソラマメが日常的に豊富にあったということが想像できますし、讃岐の人々のソラマメに対する並々ならぬ思いも知ることができます。

しょうゆ豆は、5月の時期に旬を迎える乾燥ソラマメを美味しく食べる生活の知恵でもあります。讃岐におけるソラマメ料理の多様性は、食材としてソラマメが大量に存在した証拠ともいえるでしょう。讃岐を代表する野菜を一つ上げるとすれば、ソラマメを外しては語れないと感じます。

シニア野菜ソムリエ 末原俊幸さん

高松市市場業務課 主査
シニア野菜ソムリエ 末原 俊幸さん

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さぬき美探訪とは

美術館や博物館の学芸員と野菜ソムリエが香川が誇る「美」と「味」をご紹介します。



讃岐を歩く

四国村を歩く。厳しい残暑のなか、400個あまりの風鈴が人々に涼を送る。蝉の大合唱を包み込むような、響き合う風鈴の音。立ち止まって耳を澄ますと、蝉と風鈴の対話が聴こえてくる。今年の夏は、まだ続きそうだ。

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