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さぬき美探訪

VOL.214 2017年4月6日

第40回日本アカデミー賞
©日本アカデミー賞協会
 

今年で40周年を迎えた日本アカデミー賞は、映画人の1年に1回の祭典である。本場ハリウッドで開催されてきたアカデミー賞は89周年と倍以上の年数の伝統ある授賞式だが今年、最優秀作品賞の発表を取り違える事故で話題になった。それも権威ある式典だからこそのことだろう。アメリカではオスカー像が受賞者に渡される。実際の受賞者とは別の人がオスカー像を握りしめて喜びの挨拶をしている姿が全世界に放映された。

有楽町マリオンにある「映画神像」

ところで、我が国で開催する日本アカデミー賞で渡されるのは「映画神像」のブロンズである。この「映画神像」は、普段は有楽町マリオンに置かれていて、授賞式の時だけ会場に運ばれ舞台の中央に鎮座する。日本アカデミー賞が始まった40年前、受賞者に渡すトロフィーの制作を、専門のトロフィー製作会社に任せるのではなく、彫刻家・流政之に依頼したからだ。当時の担当者はさすがに天下の企画マンだったと思う。ところがアポイントを入れ、初めて面会することになった時、流は約束の時刻に1時間以上も遅れてきたそうだ。その態度に一流の企画マンである彼は呆れて兜を脱いだという。

その後、デザインができたとの報告を受けて、東京からはるばる庵治町にある流のアトリエへやって来た彼は目を疑った。きっと試作模型かスケッチが用意されているのだろうと思っていた彼の目の前にあったのは、高さ2mを超える大きなブロンズの彫刻「映画神像」だったからだ。デザインを頼んだら製作費数千万円のブロンズ像を作って見せられたのだから驚くしかなかった。

こんな破天荒な発想でブロンズは完成した。以来弊社では、長きにわたり受賞者に渡すブロンズを納める木箱を製作させていただいている。同時に、表彰状を入れる額縁の製作もお引き受けしている。発表まで極秘にされている受賞者の名前は、授賞式で発表されてから書の達人が急いで表彰状に書く。それをドライヤーで乾かし額縁に入れる作業を私も毎年舞台裏でしている。式典後の受賞者記念撮影に間に合わせるためだ。本国の授賞式で司会者が間違って名前を読み上げた時、裏方で多くの関係者がどんなにハラハラしただろうと考えると、とても他人事とは思えなかった。

映画の栄誉を讃える日本アカデミー賞が本国と同様に長く続き、発展していくのを願うとともに、讃岐の地でその一翼を担っていることを喜ばしく誇りに思う。

桜製作所 社長 永見 宏介

株式会社桜製作所

香川県高松市牟礼町大町1132-1
TEL:087-845-2828/FAX:087-845-2829
http://www.sakurashop.co.jp/

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さぬき美探訪とは

美術館や博物館の学芸員と野菜ソムリエが香川が誇る「美」と「味」をご紹介します。



讃岐を歩く

三豊市詫間町の紫雲出山(しうでやま)の春は、約1000本の桜で淡いピンク色に染まる。思わず足を止めて見とれてしまう。やわらかな風に舞う桜の花びらはどこへ行くのか。思いを馳せながら、己の道を歩く。

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