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It’s me! それは私です

VOL.215 2017年4月20日

手前は「瀬ト内工芸ズ。」がパッケージデザインしたお土産用うどん

クリエーター集団「瀬ト内工芸ズ。」のメンバーは、30~40代のデザイナー、カメラマン、建築士など13人。本業とは別に「デザインで瀬戸内を面白くする」を目標に掲げ、オリジナル商品の開発や自主企画イベントの開催を精力的に行っている。工芸ズの活動はメンバーにとって「部活動」だという。だが、部長を務める村上モリローさんは「最初の1~2年は地獄のような忙しさでした」と振り返る。

2013年に開催された瀬戸内国際芸術祭。会期に合わせて、地元の仲間と何か面白いことができないか。集まったのが、村上さんを含む高松工芸高校の卒業生3人だった。グループ名は「瀬戸芸」と「高松工芸」を合わせて「瀬ト内工芸ズ。」。活動を「勝手に瀬戸芸」と名付けて、島の名前をあしらったTシャツを作った。

「瀬ト内工芸ズ。」の皆さん。
昨年の平賀源内甲子園で

同年4月に「さかいで塩まつり」に参加し、Tシャツなど工芸ズのオリジナルグッズを販売。自分がデザインしたものを直接お客さんに売るのは初めてだった。「クリエーターの仕事を知ってもらう活動をもっとしたい」。そんな思いが芽生えていた。

芸術祭の秋会期が終わる頃に「瀬戸芸お片付けごみ拾い」と題し、約80人のボランティアを集めてサンポート高松周辺を清掃した。工芸ズのメンバーは8人に増えていた。

14年から県内のクリエーターと中小企業を結ぶマッチングイベントを行い、15年からは香川県内の学生を対象としたキャッチコピーコンテスト「平賀源内甲子園」を始めた。

コンテストの課題は香川の特産品や企業にキャッチコピーをつけること。課題に取り組むことで、子どもたちがクリエーターに興味を持つだけでなく、地元企業を知るきっかけにもなっている。「学生が考えたコピーを広告に使う企業もあります。お互いにとってうれしい企画になれば」

瀬戸内国際芸術祭の展示
「feel feel BONSAI」

15年は約2千通、16年は約5千通の応募があった。工芸ズのメンバーは「甲子園」を広く知ってもらおうと企画書を持って県内中の学校や企業を回っている。

最終審査と授賞式には、特別審査員として第一線で活躍するコピーライターを東京から招く。授賞式ではトークショー、地元のおいしい食べ物の販売、クリエーターによるワークショップも実施。3回目の「甲子園」は今年秋に開催予定だ。

メンバーは13人に増え、16年の瀬戸内国際芸術祭では公募で参加アーティストに選ばれた。盆栽作家とともに「feel feel BONSAI」という作品を展示した。

「いろんな仕事をしてきましたが、デザイナーは究極のサービス業だと思います。とことんまでお客さんのことを考えますからね」

村上さんは1997年に工芸高校のデザイン科を卒業後、京都芸術短期大学に進学。約8年、関西でアパレル、飲食、デザインなどの仕事を経験した。父が体調を崩したことをきっかけに帰郷し、広告会社でデザイナーとして数年働いて独立。2013年に株式会社スクルトを設立した。広告や商品パッケージ、ロゴのデザインだけでなく、企業のブランディングも担う。

「広告代理店や印刷会社の下請けでは満足できず、直接お客さんと仕事がしたいと思い、決めました」。顧客は飲食店や機械製造業など幅広い業種の県内企業が中心だ。企業と二人三脚で、商品やサービス、企業イメージといったブランドを育てていく。

「忙しくて大変だけど、好きな仕事をしているのでつらいと思ったことはないですね」。工芸ズも部活動だからこそ続けられるという。昼は仕事、夜は部活と、学生時代と同じように楽しむ。「良いデザインをするのが僕らの仕事。でもそれだけじゃ生き残れない。自分は何ができるのかを発信していく時代だと思います。『私はここにいます』。工芸ズはそんなことを広めていく活動ですね」

  • 1978年 8月 高松市生まれ
  • 1997年 3月 高松工芸高校 卒業
  • 1999年 3月 京都芸術短期大学 卒業
  • 2013年 9月 株式会社スクルト 設立

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It’s me! それは私ですとは

香川の支店経済を支えている方や、各種団体の代表者の方などにご登場いただき、ビジネスタイムではなかなか見せることのないもう一つの顔を少しばかりご披露していただきます。
プライベートにおける意外な趣味が、ビジネスでときおり垣間見せるその人柄の源になっているかもしれませんよ。



讃岐を歩く

三豊市詫間町の紫雲出山(しうでやま)の春は、約1000本の桜で淡いピンク色に染まる。思わず足を止めて見とれてしまう。やわらかな風に舞う桜の花びらはどこへ行くのか。思いを馳せながら、己の道を歩く。

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